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市川崑の東京オリンピック

アマゾンプライムで東京オリンピックを。

 

4kブルーレイを買うか悩んだが、ブルーレイがあんまりDVDと変わらんという評も読んでしまっては。。。。アマゾンプライムでも充分きれいだった。購入やめぃ。

 

2時間50分の長尺。でも、自分は当時5歳だったのだが、なんとなく、”あの”時代の”あの”雰囲気を感覚として覚えており。まあTV情報が主だったけれでも、世間が妙に浮かれている感じは記憶にある。その後の、女子バレーボールブームなんかは強烈にその波動を受けた世代でもありますし。なので、女子バレーボールの映像はさすがに萌える。円谷選手のマラソンも大どんでん返しで大変なことだったというのが映画でもよくわかる。映画の作りも市川崑らしくみょうちきりんで最高なのでした。

 

そしてやはりNHKのいだてん、を観た後というのは大きい。実は一度観賞済なのだが、今観た方がはるかに体に浸透してくる。前知識や思い入れは重要なのですね。

 

さて、この映画。高峰秀子の自伝にも出てきますが、当時大変な不評で、”誰が勝ったかわからない、記録映画の体をなしていない”、と相当たたかれた。高峰秀子は、これに抗議文を出した。不当な評だ、作品の何を見ているのか、と。市川崑は感謝しただろうなぁ。そして作品の価値は時間が証明してくれた。

 

それでですね、マラソンで、まさか!の銅メダルを取った円谷幸吉選手は、映画内でもかなりフューチャーされていましたが、ちょっと気になって調べたら、その後自殺しているんですね。自殺した理由は書きませんが、どうしてオリンピック選手はこうも重圧を追わなければならないのか、と暗澹たる気持ちに。周囲の身勝手な期待はほんとうに罪深いと感じてしまいます。